准総括質疑ー決算委員会-

6月3日の決算委員会准総括質疑では、法務省の再犯防止対策について質問しました。矯正施設での再犯防止教育などについて、疑問点を質しました。

<議事録>

○石井苗子君 日本維新の会・希望の党の石井苗子です。本日の准総括、私が最後を務めますので、よろしくお願いをいたします。
五月二十八日の朝に、子供を含めて十九人の男女が巻き込まれた殺傷事件について、お亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げるとともに、被害に遭われた方々には心からお見舞いを申し上げます。
本日は、政府の犯罪の再犯防止政策について質問させていただきます。
五月二十八日の痛ましい事件を鑑みましても、政府として犯罪の再犯防止政策、これ喫緊の重要な課題だと思います。通告たくさんしておりますけれども、まず再犯率について、検挙者の中の再犯者が占める割合、パーセンテージで結構でございますので、簡潔に数字でお示しください。加えて、再犯率は上昇傾向にあるのかないのかもお答えいただきます。法務大臣、お願いいたします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
刑法犯により検挙された人員に占める再犯人員、再犯者の人員の比率、いわゆる再犯者比率は、平成二十九年は四八・七%でございました。近年、この比率は上昇しているところでございますが、その理由は、再犯者の人員自体、実数は減少しているんですが、それを上回るペースで初犯者の人員も減少しているため、比率としては上昇しているということになっております。
○石井苗子君 ありがとうございます。
四八・七%、これが上昇していくと、もう本当に再犯率は高いと。ところが、これは極めて高い数字なんですが、経年別に見ると、例えば法務総合研究所犯罪白書というのがございまして、二年以内から五年以内の再犯率を満期釈放、仮釈放と経年で計算していきますと、下がっているという結果になるんですね。しかしながら、検挙者の中で再犯割合となりますと、依然として高い四八・七%。これはもう計算の方法ではないということを今日申し上げたいんです。
資料を見ていただきますと、政府が再犯防止推進計画というのを立てておりまして、政府が再犯防止のために何をやっているかについて書かれた資料でございます。見ていただきますと、真ん中に七つの重点分野というのがございます。基本の下ですね。ありとあらゆることが書かれてあって、一番下に、世界一安全な日本の実現と書いてある資料でございます。
有識者会議で決定した七つの重要点、これらの中で質問いたします。現在の日本社会において特に頑張らなくてはいけない重点項目はどこでしょうか。そして、どの重要点が一番難しいでしょうか。達成が進んでいない要因は何か、お答えいただきます。法務大臣、お願いします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
犯罪をした者等が再犯に至る要因というのは多面的かつ複合的でございまして、その再犯を防止するための課題も就労や住居の確保を始め様々でございます。そのため、再犯防止推進計画においては、こうした課題を整理し、その中でも特に重点的に取り組むべき課題として、就労や住居の確保を始めとする七つを重点課題としたものでございます。これらの重点課題は相互に密接に関係しておりまして、犯罪をした者等の再犯を防止するためには各課題に対する施策を総合的に推進することが不可欠であると考えております。
そのため、法務省としては、いずれの課題についても力を入れて取り組むべきものと考えておりまして、推進計画に盛り込んだ一つ一つの施策を関係省庁の御協力も得ながら着実に実施することにより、いずれの重点課題についてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○石井苗子君 今御答弁があったように、どれを取ってもみんな重要なんですということと同時に、なかなかどうしていいか分からないんですということでもございます。
それで、自治体との関連、私もよく自治体に行くんですが、自治体との関連とか連携を結んでいくのが大変難しいということなんですが、それでは予算についてお伺いいたします。
再犯率が四八・七%だとして、再犯防止推進法の予算はどのくらい付けているのかを平成二十八年度からの推移でお示しください。
○政府参考人(西山卓爾君) お答えをいたします。
平成二十八年度以降の法務省における再犯防止関連予算の当初予算額でございますが、平成二十八年度が約三百三十二億円、二十九年度が三百六十一億円、三十年度が三百八十一億円、令和元年度が約七百十九億円になっております。
なお、令和元年度の当初予算額が大幅に増加しておりますけれども、この理由につきましては、矯正施設の改築、改修など矯正施設の環境整備等に係る経費が前年度と比べまして約三百三十五億円増加したためでございます。
以上でございます。
○石井苗子君 数字だけお答えいただきたかったんですけれども、皆さん御承知のように、三百三十八億円増加しております。これがどうしてこんなに増えたのかということなんですけれども、改修、改築予算だけでしょうか。耐震工事をされていらっしゃるんでしょうか。もう一回お答え願います。
○政府参考人(西山卓爾君) こちらの令和元年度の矯正施設の環境整備等に係る経費の大幅増額の部分は、臨時特別措置として認められました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策、これが平成三十年十二月の閣議決定でございます、この分の経費が含まれたことによるものでございます。
内容としましては、老朽化あるいは耐震のための対策というふうになっております。
○石井苗子君 再犯防止推進法の予算ですから、改修工事ばかりではなく、どこに使っていくかということで再犯防止の成果を出していくことが重要だと考えます。再犯防止の効果が上がれば矯正施設を縮小していってよいはずなんですが、大型施設を改修していくというのはちょっと違和感を感じざるを得ません。
再犯防止に向けた総合対策の結果として、直近の二十八年では、先ほどの計算でいきますと、二年以内の再入率一七・三%と順調に下がってきておりますという、示した数字も出ております。これは、この計算は、日本の人口が少なくなっているんですから再犯率や犯罪率も下がって当然ですというような計算でしかありません。大事なのは、この犯罪の種類を見ていただきたいんです。経年の計算方法でそうなっているということではなくて、下がっているということでなくて、犯罪分野別で見ると、高齢者の窃盗と覚醒剤の分野で下がっているというふうに書いてあるんですが、新たに刑務所に入所する者の三〇%以上が覚せい剤取締法違反です。しかも、受刑した方の二年以内の再入率は高くなっています。この二つの分野でです。
覚醒剤犯罪が身近なところで起きて、再犯率も高いと感じていらっしゃる国民の方も多くいらっしゃいます。どうしてこんなところで覚醒剤の事件がと思うようなことがございました。経産省と文科省の職員が相次いで覚せい剤取締法違反で逮捕され、お二人とも省内の机、デスクから、引き出しから覚醒剤や注射器が見付かったということです。
どうしてお役所のようなところで覚醒剤が見付かるのかと国民の方々は非常に驚いて、極めて異常な事態ではないかと思われるんですが、文科大臣はどのような再発防止に取り組んでいらっしゃいますでしょうか、お答えください。
○国務大臣(柴山昌彦君) まず、一連の不祥事によって国民の信頼を失った文部科学省において、再びこうした行政に対する国民の信頼を失う事案を職員が引き起こしたことをおわび申し上げます。
文部科学省といたしましては、今おっしゃった原因究明、捜査当局が行う捜査に全面的に協力をするとともに、この事態を深刻に受け止めまして、綱紀の粛正を徹底をし、再発防止と国民の信頼回復に向けて全力を挙げてまいります。
あわせて、管理職による全職員への面談、メンター制度の更なる充実、心身の健康保持のための研修の充実、カウンセラーなどの外部専門家の配置の充実など、職員の抱えている公私を問わない悩みなどの相談を受ける体制の抜本的な強化によって、職員が心身共に健康な状態で職務に専念できるようにしてまいりたいと考えております。
○石井苗子君 経産省の方は、ストレスのために庁舎内で覚醒剤を使っていたと、トイレなどでということで、非常に不衛生だったわけですが、極めて異例なことでしょうが、経産大臣はどのように再発防止を。
○国務大臣(世耕弘成君) 経産省の職員が、五月二十四日、覚せい剤取締法違反、輸入と使用によって起訴をされたということは誠に遺憾でありまして、おわびを申し上げたいと思っています。
この職員については、五月三十一日付けで懲戒免職処分といたしました。あわせて、今回、経産省の職員がこのような事態に至ったことを極めて重く受け止めまして、事務方のトップである事務次官について訓告処分といたしました。
また、独自調査も経産省として、もう本人も起訴されまして身柄も保釈をされておりますので、経産省として独自の調査を行いました。この職員に直接確認を行いまして、本人から覚醒剤の輸入及び使用を認める書面も提出をされました。また、上司等に対してもヒアリング調査を行いましたけれども、この職員は、数年前からうつ病で、病気休暇を取得することが多く、接触の機会が少なかったわけですけれども、出勤をしていた日においては特に変わった様子や言動を感じることはできなかったということであります。また、トイレや休憩などの離席についても、一般的な職員と同様で、この職員だけが何か頻繁に行っているとか何か変わった雰囲気で行っているというようなことはなかったという結果が出ているわけであります。
いずれにせよ、このようなことはもうそもそもやってはいけないというのは当たり前のことでありますので、こういった事態が生じることがないように、省内の会議などを通じて法令遵守の徹底を図るなど、職員の服務規律の遵守について引き続き徹底をしていきたいというふうに思います。
ストレスという話が出ましたが、経産省の中では私も先頭に立って働き方改革を進めています。国会対応業務の合理化とかいろんなことをやってきております。平成二十八年度から、職員に対する年一回のストレスチェック制度というのも導入、実施をしてきて、健康の保持増進のための体制を整備してきました。
また、今年の四月からは、長時間の残業をやっている職員については、毎月健康状態に関する質問票を送って、その回答に応じて健康管理医による面接指導など、個別に必要な対策を講じる体制を整備してきているところであります。
こうした取組をしっかりと行って、二度とこういうことが起こらないように努めてまいりたいと思っております。
○石井苗子君 じわじわと忍び寄る覚醒剤の犯罪の恐怖というのをこんなところでもというふうに思われている国民の方が多いと先ほど申し上げましたけれども、私は病院で勤めておりますけれども、年に一回のストレスチェックテストというのは全く意味がございませんで、ストレスというのは人間の体温のようなもので、今日のストレス、一か月のストレス、三か月のストレスの変移と見ていかなければいけなくて、それは周りが知っておくことではなくて本人が知らなきゃいけないことでございます。
つまり、テストを拒否することもできるようなストレスチェックではなくて、職員のストレスが、職員たちが把握しているかということをまず普及して、そこから対策を立てていかなければならないということを申し上げて、次の質問。
政府は、平成二十六年に犯罪対策閣僚会議というのを開きました。「犯罪に戻らない・戻さない 立ち直りをみんなで支える明るい社会へ」と宣言をしていらっしゃいます。「立ち直りをみんなで支える明るい社会」の「みんな」とは何でしょうか。これ、どんな人がみんなの中にまだ入っていないのかというのを考えていかなければならないと思いますが、私は、セラピスト、治療者というのがみんなの中にまだ少ないのではないかと思っております。覚醒剤等の場合は犯罪者であると同時に薬物依存症であることが多いのですが、犯罪に戻らない、戻さないという点の、その犯罪防止がどのように行われているかという点につきまして厚生労働省にお伺いします。
日本で行われている薬物依存症の治療法、どのようなもので、効果があるか、専門的なことは要りませんが、簡単に御説明できる方いらっしゃいますか。
○政府参考人(橋本泰宏君) お答え申し上げます。
薬物依存症は、適切な治療と支援によって薬物を使わない生活、いわゆる回復ということは可能でございます。薬物依存症から回復するためには、家族や支援者の協力を得ながら、患者本人に合った治療や支援を実施していくということが重要でございます。
そのため、患者が適切な医療、支援につながることができるよう、依存症に関する相談体制や医療体制の整備や推進等をしているところでございまして、現在我が国で行われている治療法ということでは、今、一般的に申し上げまして、主に認知行動療法などの心理療法が行われているというふうに考えております。
○石井苗子君 認知行動療法というのは薬物依存症だけに使われる治療法ではないのでありまして、なかなか薬物依存症というのは回復できないのではないかと思っていらっしゃる方が多いのですけれども、短くて五年、長い方は十年、またそれ以上も掛かるという方がいらっしゃいます。
日本は認知行動療法で長い時間を掛けてやっていくということなんですが、これ、レクのときに一つ探してきてくださいとお願いしたことがあったんですが、アメリカではこの薬物依存症の治療法として何か一つでも例を挙げていただけますかとお願いしたんですが、御用意していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 今おっしゃっていただいた点につきまして、事前の御説明の際、電気療法というふうなことをお伺いしましたので、ちょっとそれについて、私どもの方で、薬物依存症センターになっております国立精神・神経医療研究センターの方に問い合わせてみたんですが、そういったところでは、依存症の治療で電気療法を用いる例というのはなかなか海外でもないのではないかというふうなことでございました。
○石井苗子君 アメリカの例を一つ探してきてくださいとお願いしたんですけれども、電気療法がないということだというお答えだけでしたけれども、やはり治療法ということをよく考えて再犯防止の対策を考えていく必要があると思うんですが、再犯防止のその核ですけれども、出所者にまず居場所と出番と支援と、この三つが核なんですけれども、そこでお伺いします。
立ち直りをみんなで支える明るい社会へというところに戻りますが、政府は、二〇二〇年までに、犯罪や非行をした者の事情を理解した上で雇用している企業の数を平成二十六年の三倍にするという数値目標を立てました。達成状況、いかがでしょうか。法務大臣にお伺いします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
平成三十一年四月一日時点で、犯罪や非行をした者の事情を理解した上で実際に雇用していただいている協力雇用主の数は、平成二十六年同日時点の四百七十二社の約二倍である九百四十五社に残念ながらとどまっている状況でございます。
そこで、対策といたしまして、本年二月から三月に、刑務所出所者等の雇用促進について御理解をいただくための広報啓発活動の一環として、私自らが経済三団体のトップと直接お会いし、御協力を求めたところでございます。
また、昨年度実施した協力雇用主に対するアンケート調査によれば、雇用が伸び悩んでいる背景には、例えば、まあ遺憾ながら、保護観察所からの連絡不足や協力雇用主に対する支援制度の周知不足、雇用後のサポート体制への不安などの要因があることが明らかとなりました。
今後、このような協力雇用主の声やニーズを踏まえ、各保護観察所においても協力雇用主制度と協力雇用主に対する各種支援制度について丁寧な説明に努め、新たに登録した協力雇用主や雇用実績のいまだない協力雇用主に対して重点的に求人提出の働きかけを行うなどして、再犯防止推進計画に盛り込まれている取組を着実に実施しながら、政府目標の達成のため全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○石井苗子君 その雇用数の登録は増えているんですが、なかなか雇用してもらえないというのは、これタイミングの問題があると思うんですね。
これも調べたところ、やはり送り出しの方に問題があったんじゃないかと。特定の雇用主にいつもお願いしていることが多いと。ですから、多くの雇用主の方は声が掛かれば検討したいと思っていらっしゃる方もいるので、その場所と出番、みんなで支えるということであれば、幅広く、雇用してもらえる人にお願いする、いつもお願いしている人ばかりに再度お願いするのではなくて、幅を広げていただきたいと思います。
それと同時に、閣議決定されました、帰るべき場所がないまま刑務所から社会に戻る者の数を二〇二〇年までに三割以上減少させる。いつも三〇%というのが非常に不思議なんですけれども、三割以上減少させると書いてございますが、これは達成率はどのくらいになっておりますでしょうか、法務大臣。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘のものは、平成二十六年の宣言、「犯罪に戻らない・戻さない」宣言でありまして、そこにおきましては、帰るべき場所がないまま刑務所から社会に戻る者の数を二〇二〇年までに四千四百五十人以下に減少させることを政府目標として掲げていたものでございます。
そして、直近の数値であります平成二十九年における、帰るべき場所がないまま刑務所から出所した者の数というのは三千八百九十人ということで、目標を下回っている状態でございまして、これまでの推移を踏まえれば、これは目標の達成が見込まれるのではないかと期待しているところでございます。
法務省では、刑務所出所後に帰るべき場所がない者について、民間が運営する更生保護施設や自立準備ホームに保護の委託を行っているところではございますが、これら施設等における受入れを促進するなどして、引き続き、帰るべき場所がないまま刑務所から社会に戻る者の減少を図ってまいりたいと考えております。
○石井苗子君 そうなんですよね。国の取組方として、民間でお食事なんかも作っていただけるという施設に、全国、都道府県に今一か所以上あって年間で約八千人の委託をしているということなんですが、平成二十三年度からNPO法人で宿泊設備を持っている民間のところなんですが、この平成三十一年の四月一日で四百十一あったんですけれども、これ全国にどのように分布しておりますか、四百十一。これ、この間は分からないとおっしゃったんですけれども、お分かりになりますでしょうか。
○政府参考人(今福章二君) 各県に一つずつ以上は自立準備ホームは今登録されております。今全てを読み上げるのはちょっと恐縮でございますので、多いところで、一番多いところは福岡の二十七などとなってございます。
以上です。
○石井苗子君 これ、是非増やしていっていただきたいと思います。居場所と出番と支援という意味で犯罪防止推進の中に入れていっていただきたいんですが。
資料の中に五つの基本方針というのが真ん中にあります。犯罪被害者の存在を十分に認識し、③のところです、犯罪を犯した者に犯罪の責任や被害者の心情を理解させ、社会復帰のために自ら努力させることの重要性を踏まえて実施と、ここに書いてあります、③が。しかし、四八・七%の再犯率ということは、これ平成二十九年でございますから、いかに被害者の心情を理解するということが難しいかということの表れだと私は思うんですが、どのようにして犯罪被害者の心情を理解させていますか。法務大臣、お答えください。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
委員御指摘のとおり、再犯防止のためには、被害者の心情をその罪を犯した者にもしっかりと理解させる、そして更生を促すことが極めて大事でございまして、この再犯防止推進計画にも盛り込んでおりますように、我々も全力で努めているところでございます。
まず、矯正施設におきましては、被害者の命を奪い、またその身体に重大な被害をもたらす犯罪を犯し、被害者やその遺族等に対する謝罪や賠償等について特に考えさせる必要がある者に対し、被害者の視点を取り入れた教育を全施設で実施しております。これは、このプログラムは、犯した罪の大きさ、被害者やその遺族等の心情等を認識させ、被害者等に誠意を持って対応していくとともに、再び罪を犯さない決意を固めさせることを目標として実施しております。
指導方法は、例えば具体的に言えば、被害者や御遺族の方の手記や視聴覚教材等を活用した指導やグループワークのほか、被害者やその遺族等の方々の心情や苦しみ、実情等を受刑者等に理解させるため、被害者や御遺族の方々、犯罪被害者支援団体のメンバーなどをゲストスピーカーとして施設に招き、講話を実施していただいているところでございます。
今後とも、犯罪被害者団体等の皆様の御協力を得て、新たな被害者を生むことのないよう、指導内容、方法の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。
○石井苗子君 ありがとうございました。
一番最初に、私は、セラピストをもう少し予算を割いて考えていって犯罪の再犯防止を推進計画の中に入れるべきじゃないかと申し上げたんですが、どのような人が、犯罪を犯した人がその犯したことの責任の重さというのを感じることができるかということなんですけれども、私はワシントン州立刑務所の教誨師の家にずっと住んでおりまして、そこでボランティア活動で刑務所に何度も行ったことがあります。
驚いたことがありまして、いかにその犯した犯罪の罪の重さがという教育がここでよくやっていらっしゃるのは分かるんですが、私が驚いたのは、自分はなぜ犯罪を起こす気持ちになるのか、何についてどこが一番弱いのかということを、セラピストや心理学者が来て、人間の中の犯罪に手を伸ばしたがるその要因というものをレクチャーしていくという中で、もちろん囚人の方が聞いていらっしゃるんですけれども、そこの職員の方とか警備の方までずっと聞いていらっしゃるわけです。犯罪に手を染めてしまう自分の中にある危うさというのはどこにあるかというのが各々が全部知っている、学んでいるという姿勢、これは今までとは全然違うやり方だったんですね。自分も誰しも何かのきっかけで犯罪を犯すかもしれない危険を人間はまぶして生きているのだというようなセラピーなんですね。それが、自分はどの時点で何について弱いのかというのが分かって出所していかないと、また世の中の中でいかに出番や居場所や支援をもらっても、自分は何に弱いのか、さっきのストレスもそうですけど、何のストレスに弱いんだということを知って学んで出ていくという教育をするんです。
その意味において、どのような人が心理療法を行っているのかというのを、現在の日本ではどのような方が心理療法を行っているか、大臣、御存じでいらっしゃいますか。どなたか御存じの方。
○政府参考人(名執雅子君) 刑事施設において主に改善指導を担当している職員といたしましては、教育専門官二百八十一名を令和元年度は配置しております。また、臨床心理士等の資格を有する処遇カウンセラーも非常勤の指導者として関与しております。また、調査専門官として公認心理師等の資格を持っている者も二百十六名、刑事施設に置いております。
○石井苗子君 公認心理師というのは去年合格した方ですよね。そうなんですけれども、実に、これはもう毎年試験をやって、どんどんそういうことの専門家をつくって、大臣がお決めになったことだと思いますのでやっていっていただきたいと思いますし、私がお伺いしたところだと、刑事施設の職員や臨床カウンセラーがやっているということなんですね。非常におつらい仕事を一生懸命していらっしゃると思うんですが、心を痛めるということはどういうことか、被害者の命を奪うというのはどういうことかを学ばせている。謝罪の場所について考えるとか、必要がある場合は被害者の視点を取り入れた学習をするということ、ちょっと私が申し上げていることとは、視点が今のままだと再犯率四八・七%というのは下がってこないと思うんです。
最後に、時間になりましたので、質問させていただきますが、今後予算をどこに付けていくかということなんですけれども、法務省にお聞きいたしましても、再犯防止教育についてお伺いしましても、犯罪と向き合うカリキュラムを作って実施しているメンバーは、刑事施設の職員が中心となりグループワークをやったり、民間協力、例えばダルクのようなものを通して実施を行ったりしているということで、大変な努力をしていらっしゃるんですが、なかなか進まない、心理療法は進まないんだということなんです。再犯防止の推進はどのようにしていらっしゃるのですかと言っても明確なお答えがない。努力をしているんですが、なかなかすべが分からないということなんですね。
ですから、これは、例えば覚醒剤の治療の専門家というのはどういう人が選抜されて、どういうふうに全体を把握しているのかということも踏まえて……
○委員長(石井みどり君) 時間を超過しておりますので、発言をおまとめください。
○石井苗子君 時間が来ました。この後、どのようなところに予算を付けていっていただくかということを考えていっていただきたいと思います。
時間が来ましたので終わります。済みません。ありがとうございました。